組合員の皆さん、あけましておめでとうございます。
新たな年の初めを迎え、皆さまにおかれましては健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます。
昨年は組合活動にご理解ご協力を賜り、執行部一同心より感謝申し上げます。

さて2023年の国内および海外の経済を振り返りますと、新型コロナに対応した行動制限が撤廃され、経済活動の正常化が進んだ一年でした。しかしロシアとウクライナの衝突は膠着状態に陥っており、10月には中東でも軍事衝突が起こるなど、不穏な状況が続いています。また欧米においては、総じて高インフレが続いており、この影響から円安が進み、我が国では輸入製品を中心に物価が上昇し、家計を圧迫しています。

一方経済活動の正常化は着実に進んでいます。5月に新型コロナの感染症分類が5類感染症に変更され、それまで行われていた入国制限などの規制も撤廃されました。これによって人流が回復し、「リベンジ消費」が経済を活性化させました。繁華街ではかつての賑わいが戻り、観光地は外国人を含む多くの観光客の姿であふれました。

さらに2023春闘では、賃上げ率がバブル期以来30年ぶりの高さとなったほか、11月には日経平均株価がバブル期以来の最高値をつけました。
こうした動きは、我が国経済が「失われた30年」の停滞から脱却し、再び発展することを予感させるものとして注目されました。
しかしながら当社においては、この2年間で一時金の増額はあったものの、本給のベースアップは見送られ、組合員の生活は一向に改善されていません。執行部としてはこの事実を問題ととらえ、組合員層の本給アップを最重要課題として根気強く会社側と交渉していく考えです。

ところで今年は辰年です。古来より辰(すなわち竜)は、「幸運」「財産」「幸福」をもたらすものとされています。また六十干支(ろくじっかんし)でみますと、今年は「甲辰(きのえたつ)」にあたります。「甲」は十干(じっかん)の第一位であり、新たな10年の始まりの年です。ネクスコ・トールユニオンにとっても新たな10年の始まりなるような年にすべく改革を進めてまいります。
さらに「登竜門」のことわざにありますように鯉が竜になるがごとく、これまで培った力を存分に発揮し、大いに飛躍し発展する年にしましょう。

最後になりましたが、本年が皆さまとご家族にとってよりよき一年となることを祈念いたしまして、私の年頭のご挨拶とさせていただきます。

2024年1月1日
ネクスコ・トールユニオン
執行委員長 中嶋 康一